チャボイナモリ(矮鶏稲森、学名:Ophiorrhiza pumila)は、アカネ科サツマイナモリ属の多年草。

特徴

奄美群島や沖縄諸島、八重山列島など屋久島以南の南西諸島各島に自生する多年草で、国外では台湾や中国南部にも自生する。草丈は5~15センチメートルほどで、常緑樹林内のやや湿った林床に生育する。葉は対生し、披針形~長楕円形である。葉先は尖り、葉の上面は無毛で光沢がある。茎頂に集散花序を出し、柄のない漏斗形の白花を5~8個ほどつける。

種の保全状況評価

環境省のレッドデータブック、レッドリストでの選定はないが、鹿児島県では絶滅危惧II類に指定されている。

薬用成分

植物全体にカンプトテシン (camptothecin) という抗癌作用のある物質が含まれている。カンプトテシン誘導体のイリノテカン (irinotecan) やトポテカン (topotecan) は抗癌剤として実用化されており、カンプトテシンの生合成機序解明や持続的生産のため、チャボイナモリを対象とした研究が進められている。 2021年には千葉大学の研究グループによって全ゲノム情報の解読が報告されている。

出典


チャボイナモリ

チャボイナモリ

チャボイナモリ

チャボイナモリ

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